谷山浩子さんについてまた書くよっ

谷山浩子さんの大きな魅力は、あの声ですよね。
あの、人を安心させてくれる優しい声を聞いていると本当に心が和みます。
ラジオやコンサートのトークでの声はしゃべり方が親しみやすくて、しゃべる内容がまた、かわいいので好きです。
聞いている人に対して優しさをプレゼントしてくれる感じです。
でも、ときたま悪戯っぽい声で皮肉を言ったりして、そこがまたスパイスが効いていいのです。
歌うときの声は曲によって大きく違うのだけれど、やっぱりどれを聞いてもプロ中のプロだなと思う。
僕が最初におーーと思ったのは、「ひまわり」の「だけど風が空で歌ってーるだーけ」の「歌ってー」のところ。本当に風が歌っているように聞こえるのですよ。
単純なところでごめん。いやいやほんの一例です。
浩子さんの歌唱表現力が冴え渡る場面は他にも数え切れないほどありますよ。
なんでもっと世の中で売れないんだろう。
ご本人が「ニッチ産業のようなものが好きで」と言っているのは、負け惜しみでもなんでもなくて、本当だと思う。
時代や流行に迎合せず、自分が本当にやりたい音楽をやりたいという気持ちなんじゃないかな。
そこがかっこいいのです。
実は僕もそんな風に生きられたらいいなと思っている。ぜんぜんできてないけどね。
そういう生き方、つらいこともあるよね。
浩子さんの歌に何度も何度も勇気をもらいました。
「凍える丘にひとり立つ 孤独な樹のように」(真夜中の太陽)
「空もひとりだよ生まれたときから 誰にも守られずに それでも優しい」(静かに)
美しい詩ときれいな歌声の奥に、何かものすごく熱いものの存在を感じます。
そこが浩子さんの強さなんだろうな。
偉い!
やっぱ、世間に売れなくてもいいや。
われわれファンにとっては、メジャーな歌謡曲を歌う浩子さんより、こうして本当にやりたいことを楽しそうにやっている浩子さんでいてくれる方がうれしいのさ。
経済的には楽じゃないかもしんないけどね。