体育、ほんとやだった

谷山浩子さんは、昔からあちこちで子供のころから体育がすごく苦手だったということを公言しています。
僕もねー、体育ものすごく苦手でした。
なにしろ体が思うように動かせない。特に球技は全部からっきしだめだったなー。
ドッジボールとか、最悪。
ボールが飛んでくると、体が動く前に頭でどうすればいいのか考えこんでパニック状態になってしまう。
運動会のときの団技とかも、全く、ぜんぜんできなかった。
体の動きが人より2拍も3拍も遅れていくので、たくさんの父兄が見ている前で一人だけ目立ってかっこ悪い結果になるわけです。
小学校ではよく先生に怒られていたな。
やる気あんのかって。
すまんが怒られても、自分ではどうしようもないのだよ。
いや、やる気はあるんだけど、なにしろ手足がついてこないので。
それがすごいコンプレックスになっていったのです。
小学校、中学校、高校、大学と、体育の授業はいつもいつも憂鬱でしかたがなかったなー。
体育の授業以外のときには、とにかく運動音痴ってことを絶対人に知られたくないと思っていた。
恥ずかしいし、なんとなく、スポーツができないと異性にもてないという意識もあったので、なおさら。
ところが!!
ところが!!
谷山浩子さんという方を知ってほぼすぐ「私はあらゆる運動が苦手です。」とおっしゃっているのを聞いて目が覚めるような衝撃を受けた。
そんなこと、マイクに向かって言っちゃっていいものなのか?
浩子さんは「運動会がいやでいやで、運動会の前日に雨乞いしてました」とまでおっしゃるじゃなですか!
仲間だ!
と思いました。
そういうことを人前で公言してくれる人がいることに感動を覚えると同時に、自分が小学生のころから悩んできたことがすごくちっぽけなことと思えるようになった。
浩子さんのお話を聞いて、肩の荷が下りて楽になったような感覚でした。
普通だったらアーチストってトークや雑誌のインタビューではかっこつけるものじゃないかな。
浩子さんは絶対に自分を美化しない。
そこがかっこいいです。
「悪魔祓いの浩子さん」ていう本がありました。
何で「悪魔祓い」なんだろうって、ずっと考えました。
これは僕の勝手な解釈ですが、たぶん「悪魔祓い」というのは、コンプレックスのように心に重くのしかかっている悩みを取り払って、魂を開放してくれる人のことなんじゃないでしょうか?
僕にとっては浩子さんは、心の檻を取り払ってくれた恩人です。